それは、2019年9月15日のことでした。私がふと、腕時計用のコーティング剤兼クリーナーが欲しいと思い立ったのは。この先長い話になりますが、しばしお付き合いをお願いいたします。なお、文章を書き終わった時点で力つきましたが、のちに写真を追加するつもりですので、その都度InstagramとTwitterでお知らせいたします。
本記事を読めば、クリスタルガードクロノアーマーに関するほぼ全ての疑問が解決できるはずです。SNSで、まだ使ってもいない連中がグチャグチャ想像だけで話してる内容を見て「使って良いのかな?悪いのかな?」と想像するより、よほど有益かと笑。なぜなら、メーカーに当製品の開発を持ちかけたのは私なのですから笑。
更には、Instagramのストーリーで、既に100以上の皆様の疑問にお答えしてきた経験に基づいて、皆様が疑問に思う点はほぼ全て把握しているつもりです。その前提で、どうやってクリスタルガード・クロノアーマーが生まれたのかについてお話ししましょう。
Chronopeaceって誰?
私、光栄にも、Chronos Japanの2020年3月号の愛好家特集にも取り上げて頂けた程の極端な腕時計コレクターでして、現在の所有本数は、70年台のビンテージ時計やLED時計、メカデジ時計から、APPPVCなどの5大ブランド、Greubel ForseyやGronefeldなどの独立系ブランドを含めて、おそらくですが300本弱を所有しております。(虚しいので2019年で数えるのやめた。)
普段はInstagramにて、自分のコレクションを公開しているほか、時計好きの方達の疑問に答えたり、クリスタルガードの質問に答えたり、フェイク時計を自慢するばかを晒したりして過ごしている他、最近はTwitterでも時計愛好家の方たちに絡んでいます笑。
時計用に良いメンテグッズが存在しなかった
これだけの腕時計があり、それらを日々眺めたり拭いたりするのが楽しみですが、ある日突然気づいたのは、腕時計の掃除やメンテナンスにおける「キラープロダクトが存在していない」という事でした。未だに、ろくなことにならないのに石鹸で腕時計を洗う人がいるくらいですからね笑。
オイル系やワックス系の製品は、一瞬は見た目が良くなりますが、表面で酸化して腐るし、逆に汚れがつくので絶対に使いたくない。そうなると残った候補はエタノール一択でした。それをクロスに吹き付けて、毎日その日に使った時計を夜に掃除していました。
そこで考えました。腕時計を掃除するのと同時に、コーティングできる商品があれば良いな、と。その閃きの源泉となったのは、時計にハマる前の一番の趣味であった自動車だったのです。今でこそ引退してしまって所有台数がゼロになりましたが、過去には2桁台のスーパーカーやスポーツカーを毎日取っ替え引っ替え乗っていた日々もありました。
自動車趣味で出会ったクリスタルガード
遡ってみれば、2001年ごろから自動車用のコーティングに凝り始めまして、いろいろ模索をしておりました。なぜなら、当時のイタリア車の塗装が弱く、走行しているだけで飛び石やらでフロントバンパーの塗装が剥げてしまうからです。傷が嫌いな自分は、それを業者でしょっちゅうタッチアップして頂いていて、そのコストも馬鹿にならなかったのです。
そこで2003年頃に出会ったのがクリスタルガードという商品でした。
クリスタルガードワン、プロという商品だけがJIS規格K2396の耐候性試験で100%光沢保持率の証明をとっていたのですが、自動車の見た目に拘りすぎる私には、選択するコーティング製品としてその条件が必須だったのです。
そもそも、ワックスや樹脂を含んだ製品ですと、最初から下品にギラつきます。それだけではなく、光沢保持率100%ではないということは表面が劣化するので、重なれば重なるほど多層式に積み重なって、そのギラツキが収まるどころが酷くなる一方です。例えるなら、水面に落とした虹色に輝く油の膜のように、スペクトル分光して下品に輝くのが、多層状になって乱屈折と乱反射して、さらに下品にギトギトに見える感じです。
また、クリスタルガードは絵具のように表面で固まる揮発効果型ではなく、触れた表面に結合する反応効果型のコーティング剤であった点が、私が自分の自動車に最適だと考えた理由です。前者であれば、施工にミスがあれば表面にムラができてしまいますが、後者であれば失敗もなく、自分の好みで1つの層として皮膜を育てられます。実際、自動車でも洗車後に濡れたままクリスタルガードを塗った車を放置して、1週間後に洗ったこともあったのですが、それでもムラにならず全く問題ありませんでした。
以上のような理由から、私は15年以上にわたり全ての自動車にクリスタルガードプロとクリスタルガードワンを唯一の選択肢として愛用しておりました。そんな中、自動車の趣味をやめてしまった今、自分はほとんど使っていませんでしたが、車の掃除とコーティングが同時にできるクリスタルガードゼロという商品もあったよな、とふと思い出し、そうだ、これを応用すれば、私の求める腕時計用の製品が作れるのではないかと考えたのです。
時計用のクリスタルガードが欲しくなった日
それが昨年2019年の9月15日の日曜日でした。
私は、その日のうちに自分が持っているコレクションの中から、一般的なブランドと極端なブランドに分類し、共通項が多いものとそうでないもので分散して、多様性を考慮した合計10社(グループ)程度の保証規約に的を絞り、コーティングについて保証やオーバーホールがどうなるのかをまず徹底して調査しました。他のコーティング剤開発に協力する気はないので、その詳細については割愛しますが、私が求める条件を満たすコーティング剤であれば、メジャー、マイナーブランドを含め、どれについてもまず保証やオーバーホールに問題がないと判断しました。
その内容をもとに、私は自分が求める腕時計用コーティング剤兼クリーナーについて、さらに多くの必要条件をまとめ、その日のうちに、クリスタルガードの製造元である株式会社kozmezにメールをしました。「これらの条件に全て見合う、究極の腕時計用メンテ製品を作ってはいただけませんか?販売されれば、私個人でも、周りに配布する分も含めて、是非千本単位で大量にまとめて購入したいです。」と。
翌朝月曜日、私はkozmez社の開発担当の方から早速返信をいただきました。
「長年クリスタルガードをご愛顧頂き、誠にありがとうございます。ご希望の条件を、全て兼ね備える製品のプロトタイプを用意しましたので、是非お試しください。早速ではございますが、送り先をお願いいたします。」
私は驚きました。単なるコーティングマニアが、事細かに突きつけた条件の全てに見合うものを、翌朝にはプロトタイプを用意するなんて笑。相手もよほどの物好きだと笑。
プロトタイプでの施工の日々
更にその翌日2019年9月17日火曜日、私の手元に3種類の合計9本のボトルが届きました。そのボトルには「A」、「B」、「C」とあり、同封の手紙には、3つを試して一番気に入られたものを教えてくださいとのメッセージが書かれていました。
そこから私のテストの日々が始まりました。開発者の方曰く、「A」、「B」、「C」の3種類ともに全て、私が突きつけた全ての条件をクリアしており、幅を持たせた違いを加味しているとのことです。
腕時計では面積が狭すぎるため、比較のためだけにまずはAmazonで銅板、ステンレス版、金メッキ板、チタン板を入手しました。そこに、プロトタイプコーティング剤で塗れば拭くを繰り返し、様子を見たところ、みるみるうちに見た目に変化が起きました。全てにおいて、私が求めていた上品な艶が乗り、全体の輝度が上がり、深みが出て、私が頭の中で描いていた結果を得ることができたのです。
初期のコーティング試験体
答えとしては、バージョンBが一番伸びが良く、汚れ落としも簡単だったので、私はその勢いで、もう実際の腕時計に施工を始めました笑。そもそも自分が突きつけた原理と必要事項を全てクリアしたというのですから、それを信じてこちらも本気で試しましょう、と言うことです。
最初の実験台に選んだのは以下の20本です。素材違いの近代時計から、長年使っている時計、ビンテージまでを多様性を持たせて施工対象を分散しました。要するに、「〜の素材には使えないだろ?」「古い時計には使えないだろ?」「プラ風貌には使えないだろ?」「ヘアライン加工には使えないだろ?」「マットブラックには使えないだろ?」「サテン仕上げには使えないだろ?」「高い(安い)時計には使えないだろ?」などという、あらゆる質問が後に来たときに、面倒なので全てを最初から網羅しておくためです笑。また、自分的にも全て自分が立てた仮説を全て一度に証明するために。
- Audemars Piguet Royal Oak Double Balance Wheel Openworked 15407ST. ステンレス。
- Patek Philippe Nautilus 5712 /1a-001. ステンレス。
- Audemars Piguet Royal Oak Perpetual Calendar 26579CE. ブラックセラミック。
- Audemars Piguet Royal Oak Offshore Diver 15707CB. ホワイトセラミック。
- Audemars Piguet Royal Oak Frosted Gold 15454BC. ホワイトゴールドのフロステッド。
- Greubel Foresey 24 Second Tourbillon Historique. ピンクゴールド。
- Patek Philippe Aquanaut 5650G Worldtime Advanced Research. ホワイトゴールド。
- Chronoswiss Pathos. 2003年イエローゴールド。
- Panerai, Lo Scienziato Luminor 1950 Tourbillion. 3Dプリントチタン。
- Richard Mille RM67-02. チタン。
- Romain Gauthier Logical One Unique Piece. チタンにDLCコーティング。
- Bvlgari Octo Finissimo Minute Repeater Carbon. CTPカーボン。
- Bell & Ross BR-X1 Carbone Forge. 鋳造カーボン。
- Hublot Big Bang Unico All Black Sapphire. ブラックサファイア。
- Breitling Montbrillant 2001. ステンレス。
- Rolex Daytona 116519G Sodalite. 2009年ホワイトゴールド。
- 1972 Favre Leauba Twinmatic Chronometer 36000 Automatic. 1972年イエローゴールド。
- Omega Speedsonic F300hz. 1975年ステンレス。
- Pulsar P4 lady. 1975年ゴールド。
- Swatch Yuri 1992年。プラスチック。

予想以上の、素晴らしい実験結果
結果ですが、あっけないほどに全てにおいて何の問題もなく、マイナス効果は一切ありませんでした。唯一挙げるとしたら、自分はいったい何に時間を使ってるんだろう、という疑問が湧いたぐらいです笑。
結果の写真を全て載せる気力が無いので、昨年9月以降の私のInstagramを見ていただければ、大抵は施工済みの喜びとともに写真をアップしております笑。例え、コーティング剤のことに触れていなくともです。
この20本を含めて、中には効果が薄いものもありました。その詳細や分析についてはまた後ほどに。
クロノアーマーの命名と商品化決定!
さて、そのどの素材でも使いやすく効果を発揮したプロトタイプ「B」が、更に輝度と硬度を高める成分を増量して、ほぼ製品版と同じ内容で第2陣として送られて来た2019年末頃には、もう私はこの製品への期待と興奮の真っ只中で、既に所有の腕時計のうち100本程度にはコーティングを試してしまっていたのですが、新しく届いたRC版(Release Candidate版)は更に満足いくものでした。
その頃には、「クリスタルガード・クロノアーマー」という名称が確定しておりました。実は、私がその名称を提案いたしました笑。流石に、「ウォッチ・アーマー」だとダサいし、ダブルミーニングで意味が通らないかもしれないでしょう?笑。その名称が正式採用されることを知ったのは2020年新年ですが、小踊りするほど喜んで、更にコーティング施工に勤しんだことは言うまでもありません。
以上、プロトタイプ時代からのテスト結果の結論から話してしまいましたが、なんとテストを始めた3ヶ月後の12月には商品化が決定したのです😭。もちろん発売までに成分の微調整など、最終調整が入ったのは確かですが、なんと提案から3ヶ月で製品化決定!かわいい時計たちを実験台に人柱になったかいがありました。
幸い、Instagram上の時計仲間たちも、彼らに配布したクロノアーマーを使った写真を2020年1月ごろから続々とアップしてくださっておりました。発売前から 何千万円もするようなAPやPPの高級時計に使用している方もいらっしゃり、嬉しい限りでした。発売前のこの時点で、「高級時計には施工なんてするものではない」という意味不明な反論は意味をなさなくなっておりましたよ。
クリスタルガード・クロノアーマーの誕生
そしてついに、2020年3月1日、「クリスタルガード・クロノアーマー」が全国発売されました!その後は売り切れに次ぐ売り切れ。当日からAmazonではカテゴリ1位、その2週間後にはAmazon’s Choiceに選ばれ、楽天の「腕時計」カテゴリーで総合一位。この記事を書いた今では、毎日出品される分は売り切れ、メルカリやヤフオクで7000円から9000円のプレ値で転売される始末・・・。

話題になっている反面、人気商品の定めとして、単なる憶測やデマ、勘違い、誤解、疑問が無数に飛び交っておりますので、この機会に、私がメーカーに突きつけた要望である各条件と照らし合わせて、皆様の疑問を一気に解消してしまおうと思います。
まずは効能まとめ
メーカーが公式に謳わないものも含めて、まずはクリスタルガード・クロノアーマーの効能まとめ20です。
- 汚れを落として日々のお手入れに使える。
- 掃除と同時に、ミクロの厚さの純粋なクリスタルガラス皮膜を作る。
- 皮膜が経年劣化しない。
- 傷がつく確率を減らす。
- 汚れや指紋がつきにくくなる。
- 目に見えない小さなレベルのものから傷を埋めていくが全てでは無い。
- あらゆる素材のケース、ブレスに使える。
- あらゆる素材の風防にも使える。
- キラキラとした輝度が上がる。
- ギラつかず上品な艶がでる。
- マットカラー、金属、無垢全てに深みが出る。
- しつこく施工すると上品な透明感が出る。
- あらゆる素材の風防に使える。(宝石類含む)
- 風防の微細傷も埋まり、透明度が上がる。
- 使えば使うほど、以上の効果が高まる。
- 何度塗っても、汚れを閉じ込めない。
- 何度塗っても、隙間に詰まることがない。
- 実はあらゆるストラップのお手入れにも使える。
- ヴィンテージ時計、アンティーク時計にも好みなら使える。
- 裏技を使えば時間を大幅に短縮できる。
さて、ここからはあなたの細かな疑問を全て払拭すべく、詳細に踏み込んで行きましょう。
他のコーティング剤と違って「固まらない」
いや、固まらないと書くと語弊がありますね。実際には固まるのですが、固まる方式が違います。
どなたかが「ガラスコーティング剤は腕時計には危ないかも」という文脈で、瓶の中で固まったコーティング剤の写真をTwitterにアップされていらっしゃったのですが、まさに、揮発して固まるようなコーティング剤なんて腕時計には死んでも使いたく無いものです。
揮発硬化するコーティング剤が危険な理由は、
- ムラになる
- 汚れを閉じ込める
- 表面が酸化・腐敗・劣化する
- パーツの隙間に詰まる
- ベゼルや竜頭が動かなくなることもある
ということがあります。特に樹脂やプラスチック成分で皮膜厚などを稼いでいる粗悪品もありますので、腕時計にはマイナス効果しかありません。皮膜厚があるので、一瞬は艶がるようには見えますが。
それに対して、クリスタルガードは反応硬化する液剤です。それ自体が固まると言うよりは、触れた面で反応して皮膜を作る。すなわち、
- ムラにならない
- 汚れを閉じ込めない
- 表面も劣化しない
- パーツの隙間に詰まらない
- ベゼルや竜頭の動作にも影響しない
ということです。
劣化しないクリスタルガラス皮膜
私が自動車コーティングについて触れた際にも書きましたが、クリスタルガードのコーティング成分は、国家企画のJIS K 2396で「光沢保持率100%」の証明を取っています。
耐候性試験、といって実際に屋外での経年劣化をシミュレートした上で、結果として光沢値で結果を計測するのですが、それが100%ということは「皮膜が全く劣化しない」ということが証明されていることになります。言い換えれば、擦って傷つけない限りは、それ以外が腐ったり、劣化したりしないという意味です。
言い換えると、他の劣化する製品であれば、塗ったあと徐々に表面が酸化したり、腐ったりして劣化し、見た目も性能も劣っていく他、そうなった場合次に施工する場合にはいったんそれらを取り除かねばならなくなるという事です。
劣化するコーティング剤は、「ガラス系」と謳っていても、結果純粋なガラス皮膜じゃないのかもしれませんね?私なら、「光沢保持率100%」のクリスタルガラスの方がより信用できますが、そうでない場合は・・・。だって、本当のガラスならそうそう劣化するなんて、ありえないと思いませんか?とうことは、世の中の「ガラス系コーティング」と謳うほとんどのコーティング剤はガラスガラスと言いながらも・・・以下省略。
部分的に剥がれ落ちたりしない
クリスタルガード・クロノアーマーの場合は、反応硬化して、ミクロのクリスタルガラス皮膜が施工表面に作られるわけですから、卵の殻のようにその一部が剥がれることはありません。
施工面と非施工面の境目も、よほど厳密にマスキングして施工しない限りは分かりにくいことがほとんどですから、部分的に取れたらどうしよう、という懸念は無用です。
重ね塗りに意味がある
他社の揮発硬化系コーティング剤に比べて唯一劣るのは皮膜厚でしょうか。しかし、自動車でもクリスタルガードの保護能力に問題を感じたことがありません。
逆に、その厚すぎない皮膜厚が腕時計に有利なのは、ヘアライン加工やサテン加工を台無しにするようなレベルよりはもっとミクロの世界で、徐々に好きな見た目に仕上げていけるという点です。
更には、表面が劣化しないということは、重ねて塗れば多層ではなく一つの層として育てることができますし、再施工前に研磨して取り除く必要も無いのです。
繰り返しになりますが、他社の揮発硬化するコーティング剤であれば、取り除かずに再施工すると多層式に劣化した皮膜が重なっていくため、油膜のようにギラギラとした下品な艶になります。下品な見た目をお好みの方は、揮発硬化し、バームクーヘンのように多層式に積もっていく、ギトギトした見た目を実現する粗悪なコーティング剤をお勧めします笑。
冗談ではなく、そのような惨めな自動車を大量に見てきました。
あらゆる素材に使える
原理的に、皮膜が定着する面であればなんでも良いので、言い換えればクリスタルガード・クロノアーマーはあらゆる素材に使えることになります。
先述の通り、私はあらゆる素材の時計に既に施工済みです。その価格帯も1本5千円から、果ては5,000万円のものまでバラバラです。
効果がないと思われるようなマット色、セラミック、ポリッシュした無垢、何にでも効果が出ます。
上記の検体リストの20本以外にも、その後はチープカシオ3本、素材違いGショック4本、1万円無いのシチズンなど普及価格帯の腕時計も実験用に購入してクリスタルガード・クロノアーマーを何度も施工していますが、ほとんどの素材で良い結果が出ています。詳細は後ほどに。
なお、貴金属類にも全く問題なく使用でき、プラス効果しかありません。シルバー、ダイヤ、ルビー、サファイア、クリスタル、ゴールド、プラチナ、全てにおいて深みと輝きが増します。
ですので、「〜の素材の腕時計には使えますか?」という質問はこの時点で無意味です。答えは「全て」ですから。
「〜の素材には効果がありますか?」という質問には、「時折反応が薄いことがありますが、繰り返し加工すればほとんどのものに効果が現れます」という答えになります。
風防の透明度が上がる
私の頭の中では、「風防の反射防止コーティングには影響を与えず問題ないが、プラス効果もなくそのままだろう」というのが当初の考えだったのですが、結果としては風防にもプラス効果があることがわかりました。良い意味で裏切られました。
それは、「風防の透明度が大きく上がり、まるで風防が消えたかのように見え、文字盤の詳細が更に美しく見える。」というものです。
これに関しては、すでにInstagram上でも多くの方が体感され、驚かれております。既にスイスのトップブランドや独立系ブランド5社ほどのエンジニアやオーナーにも試しに使っていただいておりますが、皆様はまず最初にそれに一番に驚かれます。「風防消えた!」と。
私が持っている時計の中で、もっとも露骨に風防の表側にも反射防止コーティングがされている時計がPerrelet(ペルレ)のTurbine(タービン)という時計です。少し前の世代のメガネのレンズのように、少し斜めに傾けるだけで風防が真っ青に見えます笑。その時計の風防にクリスタルガード・クロノアーマーを何十回塗っても、その青色は消えることなく、透明度だけが上がります。
すなわち、既存の無反射コーティングの機能を損なうことなく、透明度だけが向上するという不思議な現象になっています。
私の憶測では、ガラス面のミクロの凹凸をクリスタルガードが平滑に埋めていくことにより、乱反射と乱屈折が抑制され、より透明度が上がるように見えるのではないかと考えています。
いずれにせよ、そのおかげで文字盤の詳細が今までになく美しく見えるのですよ。
プラ風防にも使える
サファイアガラスやミネラルガラスの透明度が上がるのは分かったのですが、クリスタルガード・クロノアーマーはプラスチック風防にも有効でした。
上の検体で言えば20番のSwatchがそうですが、Chronos 2020年3月号にも取り上げていただいた、私が初めて買った時計であるBoy Londonのファッションウォッチも25年以上前の安物時計ですから、風防は当然プレキシガラスです。

双方共に大変歳をとっておりますが、その風防においても、細かな傷がだんだん目立たなくなるとともに、透明度が大変向上しました。
徐々にではあるが傷を埋める
反応効果型のコーティング剤であろうとも、皮膜ができるのは確かですが、皮膜厚からして傷埋め効果には期待しておりませんでしたが、結果としては「効果あり」でした。
ただし、不思議なことに、絶対埋まるだろうと思っている傷が全く変化がなかったり、これは無理だろうと思っていた傷が見えなくなったりと、予測がしにくいことが難点です。
おそらくですが、我々の目に見えている傷の度合いと、本当についている傷の溝の形状や深さが全く違っていることが原因であると思われます。
いずれにせよ目立つ傷については軽く研磨クロスで拭いてから、クリスタルガードをするようにしています。それだけで、新品のように変化します。
驚いたのは、風防においても傷が徐々に見えにくくなっていますので、各傷に対する傷埋めの有効性については予測が難しいものの、時計全体から見れば十分に傷埋め効果が有効であるという点です。
何度かしつこくクリスタルガードを施工して、目立つ傷を研磨クロスで軽く拭いて、再度コーティングする、という手順が一番効率良いかもしれません。実際、Gronefeld Parallax Tourbillonのステンレスケースに、一つだけ変化が見られない薄い傷があったのですが、それは軽く研磨クロスで拭いてからコーティングするだけで全く見えなくなりました。
これは、ガラス風防やプラスチック風防にも同様のことが言えます。クリスタルガード・クロノアーマーでは、目に見えないような小さな傷から施工の度に徐々に埋まっていく感覚を覚えます。
傷の防止効果もある
自動車趣味の時代にも疑問に思っていたのですよ。なぜ、たとえ表面硬度が9Hあったとしても、1ミクロンも無い?ような皮膜で、飛び石や接触で傷がつく確率が大幅に減るのか?
これは私の仮説なのですが、おそらく傷がつくきっかけとして、摩擦抵抗というのが大きく関係していると思われます。要は、最初の接触時に摩擦抵抗が大きいと、そこで表面をえぐって、さらに引きずられれば線傷になる。ある程度の表面硬度があり、摩擦抵抗が下がれば、傷がつき始める機会が大きく損なわれる。
実際、一度Audemars Piguet Royal Oak Offshore Chronograph 42mmのステンレスモデルを木のテーブルにそっと置いただけで、ケース左横に線傷が入って、非常に凹んだ経験があります。相手はただの木材ですし、慎重にそっと置いただけですよ?自然界には硬度の高いチリや埃も存在していますし、結局は木材との摩擦抵抗で、これだけ時計に傷がついてしまうのか、と嘆いたのです。
私が実際に自動車で体感していたように、そういったプチミスの場合にも、腕時計においてもクリスタルガード施工済みの腕時計には傷がつく確率が下がりました。
結果、クリスタルガードは全ての傷を防止するわけでは無いのです。しかし、線傷がつく最初のきっかけとなるところでの、インパクト時の傷の摩擦抵抗と引っ掛かりの確率を大きく下げてくれるだけで、結果として傷がつく確率も大きく減るという、傷嫌いの私には大きな「精神的な保険」として活躍してくれています。
当然のことながら、クリスタルガード・クロノアーマーが作るクリスタルガラス皮膜の表面硬度が鉛筆硬度9Hであり、さらに光沢保持率100%で経年劣化しないということが重要で、その保護能力が持続するのも同製品の大きな利点のひとつです。
汚れや皮脂を寄せつけにくくなる
クリスタルガードしたら、水を弾くようになった!とおっしゃる方が時々いらっしゃいますがそれは誤解です。
純粋なクリスタルガラス皮膜を作るクリスタルガードは、水を玉のように弾く「撥水」系コーティング剤ではなくて、幕のように流す「疎水」系です。

実は、「撥水」は一見水玉が美しく見えますが、結果吸着した汚れが表面に残りやすいので、染みの原因になります。
一方、「疎水」の場合は汚れを吸着しないので、結果汚れにくくなります。
クリスタルガード・クロノアーマーのクリスタルガラス皮膜も当然「疎水」系ですから、同様に汚れを表面に残しにくくなります。
実際クリスタルガード・クロノアーマーを使われてる方から、「指紋がつきにくい」、「汚れがついてもすぐに拭き取れる」という意見が聞こえて来るのは、この純粋な「疎水」性の皮膜の賜であると考えられます。
私も、ケースだけでなく、風防やブレスにおいても、汚れや指紋、皮脂が付着しにくくなっている効果を実感しています。
クリスタルガード・クロノアーマー自体に洗浄効果がありますから、汚れはより付きにくく、付いても拭き取りやすくなるという「正のループ」を生み出すことができています。
重ね塗りで皮膜が育つ
私は、重ね塗りの実験のためだけに、2020年1月末に21万円のMaurice Lacroix Aikon 42mmを購入しました。このモデルを最適な試験体として選んだ10個の理由は以下の通りです。
- ケースとブレスが手仕上げである。(上位モデルと同じ職人が仕上げている。)
- 高すぎない普及価格帯。
- 一定のやや高い品質がある。
- 一定のくすみやムラがある。
- ポリッシュ、サテン、ヘアライン仕上げの3種類が揃っている。
- ステンレススチール製である。
- ベゼルを含めて、平面とその面積が多く施工結果が分かりやすい。
- 変化と成長が大きく見込めそう。
- カッコいい!笑。
- 自分でも着けようと思える。
これを執筆している時点でおよそ2ヶ月間、毎日毎日クリスタルガードを施工しているだけではなく、のちに紹介するドーピングを含めた最強施工法によって、施工結果は実質的に市販のクリスタルガード・クロノアーマーに換算すれば、1,000回施工分以上に相当するはずです。
揮発硬化系の危険なコーティング剤とは違って、10回塗ったからといって皮膜が10倍の厚さになるわけではありません。私の体感では徐々に輝きも、透明感も保護能力も上がる感じです。
初めて2ヶ月弱、Aikonは、もうこれが限界だろうと心が折れそうになっても、しばらくすると更に透明感と深みが向上していることに気付きます。

私が証明したのは、たとえ毎日1回を3年間続けて施工しようとも、時計がおかしくなったり、詰まったり、仕上げがおかしくなったりすることは無いだろうということです。まさに、自分で育てる皮膜です。
毎日1回お手入れされるだけでも、何年にもわたって成長を楽しめるのもクリスタルガード・クロノアーマーの良さですね。「劣化しない」皮膜ならではの楽しみ方です。
元の素材を活かせる
クリスタルガード・クロノアーマーの非常に良い点は、あらゆる素材に使えるだけではなく、素材の持った特徴を活かしたまま品の良い艶、深み、輝きが出るところです。
特に鈍い輝きを放つチタンなどでは、その鈍さはそのままに深みが増し、ハイライトが明るく、シャドーが深くなるため、よりコントラストの高い美しさとなりました。

同様にマットブラックのDLCや PVDコーティングにおいても、マットな渋い(表現古いなぁ)感じはそのままに深みが足され、非常に奥行きのある絵となり、写真を撮影しても時計の美しい造形をそのまま伝えることができるようになりました。

ミラーポリッシュされているメタルブレスの時計などは、一見屋内では差を見分けにくいこともありますが、屋外で確認してみると非常に美しい輝きを放ちます。
Audemars Piguet Royal Oak Chronographのピンクゴールドでは、数度施工した時には反応が薄いのかな、と思いきや、その後どんどんとコントラストが高まり、角がシャープに輝くようになり、ベゼルの角などが非常に美しく見えるようになりました。ヘアライン加工も新品時以上の美しさですよ。実に、遅咲きながら「できる子」でした。

先ほどのAikonや私のステンレスのAudemars Piguetのロイヤルオーク数本に至っては、プラチナのような輝きを見せつつも、ステンレス特有の暗さも損なわず、より上品な深みを見せています。


よく「クリスタルガードする意味がないだろ?」と言われるセラミックですが、白セラミックの時計では予想に反して「染みが付いてとれない」という問題が出ることがあります。
ウブロがセラミック素材の隙間にゴールドを流し込んで強度を上げたキンクゴールドは極端な例ですが、そもそも金属と同じくセラミックの表面にも微細な孔が無数にあり、そこに汚れが入り込むと歯磨き粉で磨かないと取れないような染みになります。
APのようにヘアライン加工しているようなセラミックではなおさらその傾向は顕著ですが、クリスタルガード・クロノアーマーを施工することによってその染みを防止することができます。
白だけではなく、黒セラミックも目には見えないだけで抱える問題は同様であり、染み予防にはクリスタルガードは最適でしょう。そして予防だけではなく、それらセラミックについても、クリスタルガード・クロノアーマーは宝石のような輝きをもたらします。当然のこと、保護能力についてはあまり意味がないかもしれませんが。

ちなみに、あらゆる素材に試すために、世界一安いブロンズ時計、Aquatico Seastarにもクリスタルガード・クロノアーマーを施工しまくっております。10円玉でおなじみの金属臭が消えておりますから、文末にある、私の次の夢がいつかかないそうな気がします!

おそらくですが、これは何年も経過しないと結論は出せませんが、クリスタルガード・クロノアーマーは金属の酸化や経年劣化を遅らせることができるに違いありません。
なお、宝石類においても、元の風合いはそのままに輝きと深みが増します。ダイヤベゼルの腕時計などは、ダイヤがより引き立ってそれはもう美しい姿となりますのでお勧めです。
元の状態を活かせる
よく、SNS上で「私は傷が嫌いなわけではないので」、「時計に刻んだ歴史は消したく無い」とクリスタルガードを敬遠される方もいらっしゃいますが、目に見えない傷が目立たなくなり、全体的な線がシャープに輝き、深みが増し、像が明るくなる以外は、ついた傷やシミ、凹みが何処かへ行ってしまうわけではありません。
それらが残ったまま、一見新品のような美しさを見せますので、そういった「総括的に綺麗な見た目」を取り戻したく無い方は、使用しない方が良いかもしれません。
私があらゆる年代の時計に使った上では、たとえば、1972年のFavre Leuba 36000 Chronometerなどでは、イエローゴールドの艶や深みが出たものの、70年代製である「古き良き雰囲気」は一切損なわれておりません。「当時、こんな仕上げで売られていたのだろうな」と感慨深くその美しさに感心して喜んでいます笑。

ですから、クリスタルガード・クロノアーマーは、本来あるその時計の味を真逆の印象に変えてしまうということはありません。元の状態を活かして、その姿をより美しくするイメージです。
仕上げや素材の品質が向上する
そもそも同じ鏡面やサテン仕上げ、ヘアライン仕上げであっても、その実際の質の幅はかなり大きなものです。
Maurice Lacroix Aikonは21万円ですので、ヘアライン仕上げがボチボチであり、最初からベゼルやブレスに一定のムラやくすみがありました。
しかし、何十回とクリスタルガードを重ねているうちに、そのムラやくすみが均一化され、非常に上品な仕上がりに変貌しました。

私のHysekのクロノグラフに至っては、800万円とかするくせに、そのチタン製のベゼルのヘアライン加工にくすみがありました笑。そちらも5、6回の施工後に、くすみがほとんど見えなくなりました。


2001年のBreitling Montbrillantに至っては、オーバーホールでポリッシュされて戻った後からクリスタルガードしまくっているのですが、現在日本市場だけ?で売られている全く同じMontbrillantと比較しても、私のものの方が艶も輝きも上で、美しかったぐらいです。

私はこういった美しい見た目が好きなものですから、あらゆる時計の品質が上がることは願ってもないことです。言い返せば、仕上げと素材ムラや不均一といったような、良い意味で「チープさ」や「汚さ」が好きな人にはお勧めできません。
ちなみに、メッキにはどうなの?という質問をいただいてから、チープカシオを3色購入してクリスタルガード・クロノアーマーを何十回と施工しておりますが、チープどころかなんともプレミアムな艶が出始めまして、無垢のような美しさとなりました笑。冗談に聞こえますが、今や「チプカシ」ならぬ「プレカシ」です笑。

Twitterでは、「メーカーは最高の品質で出荷しているはずだから、それを良くしようなんておかしな考えだ」などという、思考停止な向上心のない発言も見られましたが、メーカーは、メーカーでできる最大限の努力を、現在の常識の範囲内でされているのは当たり前の話でしょう。
しかし、この方の発言はまさに20年前の自動車コーティング業界を見ているようです。「コーティングなんて、本当に良いものであればメーカーが直で提供するに違いない。」今や、どの正規ディーラーでもコーティングをアップセルとして提供していますよね?新車販売時にも、コーティングサービスを押し売って、販売単価向上を目論む売り方の方が一般的になりましたね。
ヴィンテージにもアンティークにも使える
SNSでは、「コーティング剤なんて、こんなの、ヴィンテージ時計には危なくて使えないだろ」という意見も散見されます。しかし、私の友人もパテックのヴィンテージものにクリスタルガード・クロノアーマーを施工されておりますが、そのヴィンテージ感を損なうことなく美しくなっているだけです。
私自身も、100本ほどは1970年代の腕時計を所有しておりますが、その全てに施工した上で、なんの問題も発生しておりません。

特にプラスチック風防は、小傷が埋まっていき、保護能力が上がり、透明度が上がるため、その味を残したまま文字盤がより美しく見えるようになりました。

ですので、良い意味で、汚さ、汚れ、くすみを含めて、全ての劣化していく様をそのままにしておきたい方には、本製品はお勧めできないですね。
日々のお手入れに使える
コーティングの面ばかりが取り上げられますが、皆様はクリスタルガード・クロノアーマーの最大の利点を見逃されがちです。
それは、クリスタルガード・クロノアーマーは、単なる腕時計用コーティング剤ではなく、クリーナー兼コーティング剤であるということです。
要するに、単にコーティングを目的として使用するだけではなく、普段毎日使った後に、腕時計を拭くだけで、掃除とコーティングが同時にできてしまうという製品なのです。
特に、反応硬化型であるクリスタルガードのコーティング成分は表面に皮脂があると定着しにくくなります。まずクリーナー成分で汚れが落ちるからこそ、失敗なくコーティングができるというわけです。
ちなみに、揮発して固まるようなコーティング剤を使用すると、あなたの皮脂や埃、チリ、ゴミを閉じ込めてそのまま塞いでしまいますから、お手入れどころではなくなってしまいますね。永久にそれらを腕時計の表面に封印することになるでしょう。コーティングする度に表面がざらざらになりますね
あと、余談ですが石鹸で腕時計を洗うのはまともな精神をお持ちの場合はやめましょう。一見綺麗になったように見えますが、手に優しい成分やオイルが仇になって、余計に汚れます。それどころか余計に皮脂が固着することになるでしょう。いまだに石鹸で時計を洗うことを勧めるブランドは、おそらく50年代や60年代からのマニュアルの名残りです。それだけ、メーカーが勧めるほどのメンテ商品が、21世紀になっても登場していなかったことの証明ですね。
腕時計に安全なクリーナー成分
通常、掃除するとなると、皮脂などを落とすために食器洗剤のような界面活性剤を使用しますが、もしそうなれば腕時計には大きな問題が付きまといます。
それは、防水性能を高めるためのパッキンへの影響です。界面活性剤であれば、それらパッキンの内側にも入り込んで、防水性能を損ねる可能性もあるでしょう。ですので、界面活性剤では無いクリーナー成分を使っていただきたいというのが私が提案時にメーカーに突きつけた絶対的な条件の一つでした。
クリスタルガード・クロノアーマーでは、そのコーティング剤成分を液剤内で分散させるための成分を、クリーナーとして採用して頂けました。すなわち、その成分が腕時計の防水性能を損なうこともなく、表目の皮脂や汚れを洗い落としてくれるということです。
兎にも角にも肌に安全な製品
もう一つの絶対的な条件としては、繊細な肌に常に触れる腕時計ですから、それに使う製品としては肌に安全でなければならないということです。
その点に関しましても、クリスタルガード・クロノアーマーの成分は米国環境局EPAが指定する安全性試験にクリアしているとのことで、私は安心して使用を決めました。
世の中、アレルギーの対象とならない物質は存在しない。その常識から行きますと、いくらそういった機関で安全性が確認されていても、肌に合わない方もいらっしゃいますでしょうから、私の意見が参考になるか分かりませんが、半年以上、合計何千回?とクリスタルガード・クロノアーマーの液剤に触れてきた私でも、今のところ何の問題も見られないことは報告させていただきます。
ただし、どんな液体でも水分を奪い乾燥はしますから、化粧水などで保湿をお勧めします。しかし、モイスチャー成分がやクリーム成分が多いものはお勧めしません。せっかく綺麗にした腕時計にそれらが付着すれば、酸化して、汚れを引きつけたり、それ自体が汚れになります。
腕時計好きな方は、単にヒアルロン酸だけが入っているような、腕時計にも優しいシンプルな化粧水をお勧めいたします。
実は革や布のストラップにも使える
ストラップの素材にはバリエーションが多すぎて、最悪には染みの原因にならないとは言い切れないので、メーカーとしてはお手入れにクリスタルガード・クロノアーマーの使用を推奨しておりませんが、私の所有する数百本の腕時計においては、革、布、ラバーのあらゆる素材のストラップに置いて、クリスタルガードで日々の掃除をしていても問題が出たことがありません。
私は、平気でクロスにつけたクリスタルガード・クロノアーマーで、クロコダイルのレザーストラップであっても、表裏関係なく拭き取って掃除に使っています。ただし、慎重に全て残らぬよう拭き取るようにしています。しかし、腕の皮脂が酸化して、レザーが劣化することを考えれば、クリスタルガードで拭き取る方がよほど効率が良いでしょう。
ただし、真似される場合はご自分のリスクでお願いします。
意図された造形が引き立つ
高級時計であればあるほど、人間が頂点の技術で仕上げていることが売りですが、先述の通りクリスタルガード・クロノアーマーは先述の通り、それらの努力の結果を損なうことなく、違うレイヤー、レベルで働いてくれるのです。
すなわち、それらメーカーが意図した揺らぎは残しつつも、角や面、仕上げをミクロの世界で整えてくれますから、私の意見では、メーカーが意図した本来の造形をより引き立てて美しく見せてくれるのです。

角はよりシャープに、丸みはより丸く、平面はよりフラットに。サテン仕上げはよりマットに、ヘアラインはより均一に。変な表現ですが、子供の頃に美しさに感心した、聖闘士星矢などの漫画に顕われるような「理想とするメタルの美しさ」を具現化してくれます。
これは、貴金属や宝石類においても同じ効果があります。ダイヤなど、複雑なカットがされていますが、クリスタルガードで平面部がミクロの世界で平滑化されるからか、その形がよりくっきりと浮かび上がるように輝きます。是非お試し下さい。
こういう人は使うのをやめよう
それでも、いろいろ懸念をされる場合は、そもそも使うのをやめるか、あと1年ぐらい他の方々の結果を待ってみましょう。私の実験を入れればそれで1.5年の結果を参考にできるようになりますね。
いずれにせよ、私の話を聞いても以下のように考える方は使うのをやめられた方が良いでしょう。
- 上品な見た目が嫌い
- 深みや高い輝度が嫌い
- 平坦な低いコントラストが好き
- それでもメンテやオーバーホール受け付けられなかったら怖い
- 下品なギトギトした艶の方が好き
- 目に見えないような小傷も歴史だから消したく無い
- あとで剥がせないのが怖い
実はやろうと思えば取り除ける
こちらも、あまりにも素材や使用する液剤のバリエーションが多く、全てを追いきれないために、メーカーでは推奨しておりませんが、クリスタルガード・クロノアーマーを取り除く方法が無いわけではありません。
そもそも、一般的なガラスでもアルカリに弱いのです。ですから、ミクロの皮膜のクリスタルガードであれば、アルカリ洗剤であれば理論的に落とせるでしょう。
推奨しない以上、メーカーがこれ以上の実験結果や剥がし方について返答したり回答したりすることは無いでしょうから、それでも剥がせるか確認してから施工したい方は、私のようにAmazonでステンレス板を2枚買うなどして、ご自分で実験されることをお勧めします。
私個人では実験を致しましたが、剥がす必要性を感じないことと、メーカーの剥がすのを推奨しないというポリシーを尊重して、剥がれた実験結果の詳細は割愛することにいたします。
それ以外にも、磨きクロスやプロの手による研磨でもクリスタルガードの皮膜は苦労なく落とせます。皮膜厚からして、研磨が困難になるようなことには未だになったことがありません。ただし、ご自分で研磨させる場合はパーツの痩せに是非お気をつけ下さい。
私もクリスタルガード前後で、気になる線傷を研磨クロスで拭いて取り除くことを何度かしていますが、特に問題ありません。その上からクリスタルガードしても美しい仕上げとなっており、もともと劣化せずに一つの層で育てられるクリスタルガードならではの使い方だなと感心しております。
経年劣化について
私の実験が腕時計に対しては半年ですから、クリスタルガード・クロノアーマーの経年劣化についてはまだ半年の事しか分かりません。
ただし、自動車のコーティング歴19年の経験から行きますと、粗悪なコーティング皮膜の寿命は数ヶ月も持たないです。
一方、私は車を数年スパンで買い換えておりましたが、クリスタルガードを施工していて、良くはなろうとも劣化したり悪化したことはありません。
ということは、私の場合は数年のことについてしか問題なかったと断言できません。しかし私の友人は20年ものの自動車に17年間毎週クリスタルガードプロとワンを施工しておりますが、非常に美しい見た目をしており何ら問題ありません。ただし、車の個体で個人が特定されるとのことで写真掲載は断られました笑
いずれにせよ、20年の実績がある同様のクリスタルガードのコーティング成分がクロノアーマーにも使われているため、その自動車における経験から申しますと、腕時計上でクリスタルガード皮膜が経年劣化するとは思えません。
まさにその屋外での経年劣化、というか耐候性を輝度の低下で図る国家規格試験がJIS K 2396なのでしょうが、その結果が光沢保持率100%であることからも、クリスタルガード皮膜は腕時計の上で劣化しないと言っても良いのではないでしょうか?
そもそも、クリスタルガード皮膜よりも、ほとんどの腕時計の元の素材の方が、先に劣化していくかと笑
オーバーホールや修理で問題になったことがない
ネットやSNSで散見するクリスタルガード・クロノアーマーに関する懸念で「オーバーホールしてもらえなくなるかもしれない」や「保証が効かなくなるかもしれない」というものを見かけます。
先述の通り、私はメーカーに開発を依頼する前に、何十社もの保証規約を読んでおりますが、当然規約には「解釈」というものが伴いますから、100%という概念はあり得ません。
当然、通常の時計愛好家の方であれば、数本の時計を愛でていらっしゃって、それらのメンテがメーカーにしてもらえないとなれば、その哀しみは想像に耐えません。
しかし、想像してみて下さい。私は、数百本の腕時計に対して、それと同じレベルで、全ての腕時計について同じ感覚を持っています。
次に、単純に統計学的な結果と、経験値と、実績と結果として私の話を他人事として聞いてください。数百本所有している内、クリスタルガード・クロノアーマーをプロトタイプから使い始めて、この半年で私は既に2桁の腕時計をオーバーホール、修理、メンテ、電池交換に出しております。
この執筆時点ですでに7から8本の腕時計が問題なく手元に戻ってきておりますが、それらには皆様がいう名門ブランド、3大ブランド、独立系ブランドが含まれております。
一例を挙げますと、先々週ほどには、クリスタルガード・クロノアーマーを何百回と施工したPatek Philippe Aquanautが、問題なく正規のオーバーホールからシール付きで手元に戻ってきております。
それでも、クリスタルガード・クロノアーマーの施工にリスクを感じられるのであれば、そもそもここまで読んでくださった時間があなたの人生で無駄になりますから、別のことに是非割り当ててくださいませ。
それでもまだこの先に興味を持ってくださった場合は、次の禁断の章へと進んでください。
クロノアーマー最強施工法
ここまで読まれた方であればご興味がおありのことでしょう。ということで、以下が私が編み出したクリスタルガード・クロノアーマーの最強施工法です。
ちなみに、クリスタルガード他製品を用いたドーピングを使用しますので、最強の最強施工法にはコストが伴いますが、その結果は目を見張るものであることをお約束します。しかし、途中を端折ってクロノアーマーのみで施工しても、十分な時間短縮となります。
⓪究極の施工ツール群
まずは必要なツールを揃えましょう。
- 事項で説明する脱脂用のエタノールもしくは中性洗剤。
- 毛足が短く液剤を吸い込みにくい、厚手のマイクロファイバークロス。
- 毛足が長く拭き取りに最適な、厚手のマイクロファイバークロス。
- 毛足が短く最終的な拭き取りに最適な、薄手のマイクロファイバークロス。
兎にも角にも、繊維が堅いものや、紙、ティッシュペーパーなどは避けましょう。傷の元となります。
脱脂剤については事項で説明します。
2.のクロスは、「クリスタルガード・マイクロファイバークロス」を切って使うことをお勧めします。
3.のクロスは、エレコムのOA機器用の強力拭き取りマイクロファイバークロスをお勧めします。
4.には、腕時計や眼鏡をかった際に付属する、つるつるしたマイクロファイバークロスをお勧めします。
①エタノールで脱脂する
理想は無水エタノールですが、入手が困難なので、70%ほど入っているような消毒用エタノールで十分でしょう。
私は、カビキラーブランドの、ボトルの上から抑えると出るキッチン消毒用のエタノールを使っています。なにしろ、片手で使えますから。
ただし、「手に優しい」ようなモイスチャー成分やオイルの入ったアルコールや、ウェットティッシュは絶対に避けてください。汚れを引きつけて、酸化して、腐って、それ自体が汚れになるので絶対に避けましょう。
ベンジンなどは、素材にもっと影響するかもですからやめましょう。
エタノールがどうしても手に入らない場合は、食器用中性洗剤を数百倍に薄めてから、クロスにしみこませて腕時計を拭き、すぐに水だけを含ませた別のクロスで洗剤を全て拭き取ってください。先述のように界面活性剤は、パッキンに影響して防水性能を劣化させる可能性があります。
脱脂は、初回にすることによってクリスタルガード・クロノアーマーの効果が最大限に発揮されるようになります。特に長年使ってきた時計では、目に見えずとも時計の表面に皮脂が付いていますから、大抵「クリスタルガード・クロノアーマー効果見えない」という方は、それが原因です。
私の場合は、週に一度エタノールで軽く拭くようにしています。
使い方は、3のクロスに液剤を含ませて、なでるように腕時計を拭き取ります。そのあと、軽く濡れていない部分で再度拭き取った方が良いでしょう。
②超音波清浄機にかける
エタノールで拭いても、浮き出した汚れが表面に付着している場合もあります。よって、その後に超音波清浄機にかけることが理想的です。
ただし、時計本体にかけると、ムーブメント内の潤滑油が飛び散ったりと、色々な弊害がありますからやめましょう。
かけられるとしたら、金属製のブレスぐらいです。
私は、ケースのラグぐらいまではギリギリ手動で超音波洗浄をかけておりますが、ご自分のリスクにてお願いします。
そうすることによって、皮脂汚れや、エタノールで浮いた汚れや、前回に施工したクリスタルガード・クロノアーマーの余剰成分などが全て落ち、次回の施工における効果の最大化が見込めます。
薬品洗浄などをしていても、汚れは落ちていても、それらの液剤の余剰成分が残っていますから、それを脱脂と超音波洗浄で落としてしまいましょう。
③クリスタルガード・プロによるベースコート施工
クリスタルガード・プロは自動車用コーティング剤ですが、主としてクリスタルガード・クロノアーマーに採用されているクリスタルガード・ワンのコーティング成分の5倍くらいの皮膜形成効率を誇ります。
100mlボトルで7,800円という高価なコーティング剤ですが、クロノアーマーと以下のような違いがあります。
- 施工効率で言うと、1回でクロノアーマー5回分の成果がでる。
- クロノアーマーに比べて輝度と硬度は劣るが、深みと透明度では効率が高い。
- 結果その上にクロノアーマーを施工すれば、輝度も硬度も追加できる。
よって、脱脂した腕時計にクリスタルガード・プロを施工することによって、予め皮膜圧と深みを確保することができるのです。
施工方法はクリスタルガード・クロノアーマーと同様、少量を塗り伸ばして拭き取るだけです。驚くほどの深みが得られます。
⓪で紹介した2.の厚手の毛足の短いクロスに液剤を吹き付けてから、腕時計全体的に薄く塗り伸ばします。量は関係ありませんから、もれなく塗り伸ばすことがコツです。
④短時間繰り返し施工
クリスタルガード・プロ、クリスタルガード・クロノアーマー共に、揮発硬化型の危険な他社のコーティング剤と異なり、触れた部分だけに反応硬化するコーティング剤であることは先述の通りです。
その仕組みは、液剤から水分が奪われる際に、接地面に化学結合してミクロのクリスタルガラス被膜を作るというものです。(開発者の受け売り笑。)
よって、私の様々な実験結果によると、以下のような繰り返し施工が最強です。
私の場合、夜スコッチウイスキーを飲みながら毎日この作業をしています。
脱脂後に、時間の許す限り、クリスガルガード・プロ、もしくはクリスタルガード・クロノアーマーを、表面が乾く度に、クロスに少量着けて再度全体的に濡れるように塗り伸ばす。
毎度拭き取る必要はないんです。乾く度に、少量の液剤で、全面が再び濡れるように、ちゃんと乾いた余剰成分を拭き取りながら、液剤が腕時計の表面に触れるように、塗り伸ばすことをひたすら繰り返すのです。
この場合も同様に、⓪で紹介した2.の厚手の毛足の短いクロスが有効です。
⑤夜間放置する
ひたすら施工を繰り返してその結果を見たい気持ちを抑えて、寝る前に最後にクリスタルガードを塗り伸ばした後は、、、、。
ずばり、拭き取らずにそのまま朝まで放置します。そもそも、水分が奪われた後にクリスタルガードのコーティング成分はクリスタルガラスの皮膜形成を始めますが、定着には数時間以上を要するはずです。
よって、理想としては、結果を見たい気持ちを我慢して、一日の最後にコーティング剤を塗り伸ばして、翌朝に「剥く」ことです。
それにより、翌朝に「剥いた後」の喜びは、その劇的な変化に対する喜びに満ちあふれます笑。これが私の日々の楽しみです。夜に飲みながら、Netfilixを見ながらクリスタルガードを乾く度に塗りつけ、翌朝「剥いて」変化に感動する。毎日その日々を送っています笑。
⑥クロノアーマーをドーピングする
私は普段から、クリスタルガード・クロノアーマーを持ち歩いていますが、実はそれに対して他のクリスタルガード製品を添加してドーピングしています。ドーピングしているのは以下の2つです。
- クリスタルガード・プロ
まず、クロノアーマー1ボトルあたりに、クリスタルガード・プロを10プッシュ添加しています。これにより、さらなる皮膜圧と深み、透明度を時間短縮して実現しています。 - クリスタルガード・グラスアーマー
次に、クロノアーマー1ボトルあたりに、クリスタルガード・グラスアーマーを3分の1瓶添加。そもそも、自動車のフロントガラスの飛び石による傷防止に開発された液剤が、スマートフォンの画面硬化のために販売されていますが、これが、クロノアーマーにもごく少量添加されています。その目的は、クリスタルガラス皮膜の硬化と輝度の向上です。これにより、保護能力の向上と輝度向上を実現しています。
そもそも上記2つの液剤は非常に高価なものであり、クロノアーマーには売価に見合う適量が含まれておりますが、それを自分の手でブーストすることにより、最大限の効果を狙えます。
実際、このドーピングにより、1回のクロノアーマー施工による効果が劇的に変化します。
唯一の問題点は、グラスアーマーの成分が、そこまで肌に優しいとは言える液剤ではないため、添加量を増やせば増やすほど、その効果と引き換えに肌への影響が懸念されるという点です。当然、販売されているクロノアーマーには問題がないよう考慮されているはずですが、大量に添加した場合の影響が分かりません。
私は、クロノアーマー1ボトルあたりに時にはグラスアーマー2分の1ボトルを添加することがありますが、今のところ問題が出たことはありません。しかし、肌が敏感な方は徐々に添加量を増やすことをお勧めしますし、問題が出ても当たり前ですが私は何の責任も取りませんからね。
これは、メーカーが推奨することもありえない、原理や成分を非公開で聞いた上で私が編み出したドーピング方法です。まねされる場合はご自分のリスクでどうぞ。
こちらは通常のクロノアーマー施工と同じ手順となります。
- ボトルをよく振る。
- ⓪1.の厚手の毛足の短いクロスに液剤を吹き付けてから、腕時計全体に塗り伸ばす。
- ⓪2.の厚手の毛足の長いクロスで、丁寧に液剤を汚れと共に拭き取る。
- 汚れが残っている場合は再度液剤が付いたクロスで何度か優しくなでるように拭き取る。
- ⓪3.の薄手の毛足の短いクロスで、全体的に、最終的に丁寧に拭き取る。
⑦クロノアーマーで必ず締める
しめ鯖、の話をしてる訳ではないんですが、もしクリスタルガード・プロを重ね塗りして皮膜圧を稼いでいる場合は、必ず定期的に最後にクロノアーマーで皮膜を「締める」ことをお勧めします。
それにより、表面硬度と輝度が「締まる」ので、皮膜圧の透明度と深みはそのままに、輝きと保護能力が確保できます。
私の場合も、夜は④クリスタルガード・プロを飲みながらひたすら繰り返し施工して、⑤⑦寝る前に最後にクロノアーマーを施工して放置して寝ます。
私は、翌朝それを「剥いた」時の感動を糧に生きています笑。
⑧自分の最適な頻度を見つける
多くの人から、「どの頻度でクリスタルガードすれば一番良いですか?」と質問を頂きます。
もうここまで読まれた方には明確ですが、その答えは「できるだけ多く」でしょう。
私のように、時計を見てクリスタルガードが生業の人間は別としまして(嘘)、一般的には時間が限られるでしょうから、趣味で繰り返し施工して、翌朝「剥く」のが最強と思われます
かと言ってそれに追われる生活や、奥様やパートナーに「あんたずっと何してんの?」と冷たい目で見られるのも辛いでしょうから、ご自分の空き時間で何度か施工して、翌朝に「剥く」のはいかがでしょうか?
しかし実際は、そこまでせずとも、自分が気になるタイミングでお掃除代わりに塗って拭き取るだけで、十分に腕時計が美しくなりますから、私が進めるような最強施工法でなくとも、ご自分のペースでご自分の腕時計が美しくなる様を是非お楽しみくださいませ。
⑨おかしいな?と思ったときは
以下のような状況になった場合にも、焦る必要はありません。
- 白いくすみや染みができたと思ったときは?
それは、コーティング剤の余剰成分が乾燥して浮き上がっているだけです。濡れたクロスや、クロノアーマーを吹き付けたクロスで何度か優しくなでると消えます。 - 効果が薄いなと思ったときは?
たいてい、長年使用している腕時計で、皮脂が表面にこびりついていることが原因で、目に見えなくともそうなっている場合がほとんどです。①の脱脂を優しく数度繰り返してから、再度クリスタルガード・クロノアーマーを施工してみてください。 - それでも効果が薄いなと思ったときは?
ひとの感覚はそれぞれで、私に劇的な変化に見えていても、見せた友人ではさっぱり、といったこともあります。その差は人それぞれですから、効果を感じない場合は使うのをやめましょう笑。
しかし、私の経験上「効果が薄い」とずっと感じていた腕時計もあります。それらの多くは、以下の3つに分類されます。
- 当初は効果を感じないのに、繰り返し施工していると突然効果が現れる後咲きタイプ。
- 効果を感じないのに、屋外に持ち出すとその変化に驚愕する、外弁慶タイプ。
- そもそも相性が悪い、効果が薄いタイプ。
同じブランドでも、Audemars Piguet Royal Oak Chronographのピンクゴールドは1でした。にも関わらず、Offshore 44mmのピンクゴールドは一発で効果絶大でしたから、一概にメーカーの素材という理由では効果が判断できません。
2009年のデイトナぼホワイトゴールドは1のタイプであったのにも関わらず、新品のコンビ素材の青文字盤スカイドゥエラーは2のタイプでした。外に持って行って初めてその輝きに感動しました笑。
プラスチック製のG-SHOCKのケースには、かなりの時間を掛けてやっと金属風の濡れたような艶が出ました。よって3に分類できます。傷への保護能力は向上しているでしょうが、ケースの見た目の変化にはかなりの時間を要しました。しかし、他のG-SHOCKではすぐに効果も出ましたので、原因がはっきり分かりません。はっきり言えるのは、共通して風防の透明度がどんどん上がっていく点です笑。
⑩ちゃんと塗り、ちゃんと拭き取る
とにかく最も重要なポイントは、反応効果系の薬剤ですから、
- 全体にもれなく少量で濡れるように塗り伸ばす。
- 後で余剰成分が浮き出さないように丁寧に拭き取る。
の2点です。効果がないと、施工動画を上げている方のInstagramを見たら、毛足の長いクロスが液剤を吸ってしまって時計表面に触れていませんでした。
また、液剤が触れていても、目に見えない汚れや皮脂が残っていれば、反応は薄くなり、その場合は何度も施工するまで効果が現れにくくなります。やはり、初回の脱脂は強くお勧めします。
クロノアーマー施工法まとめ
以上が、究極のクリスタルガード・クロノアーマー施工法のまとめです。わざわざ追加コストでエタノールやクリスタルガード・プロを購入せずとも、お手持ちのツールや液剤で、できる限りを踏襲していただければ、現在の環境で最高の結果が出ることでしょう。
繰り返しになりますが、クリスタルガード・クロノアーマーによる普段のお手入れだけでも本当は充分なのですよ。単に、私は気が短くて最大の効果が得たいだけです。
追加のツールや追加液剤によるドーピングは、はっきり言って投資に見合うほどの効果と、時間の短縮が見込めます。これで、あなたも最強のクリスタルガード・クロノアーマー・マスターになれることでしょう。
私が費やした半年の時間を、同じだけの時間を無駄にする事なく、最短の時間であなたの愛する腕時計を、美しい姿に変貌させ、日々のリスクから守れるようになるはずです。
私の次の夢
今回は、クリスタルガードのメーカーが、私が要求する全てのポイントをクリアする夢の腕時計メンテグッズを開発していただいたので、私にとっては次の目標に移れそうです。
先述の通り、ブロンズ時計の金属臭がクリスタルガード・クロノアーマーの施工後にほとんど消えてしまったということは、金属成分の溶け出しが抑えられているに違いないでしょう。
私の次の夢は、実は、金属アレルギーの方であっても、好きなブランドの腕時計を着けて楽しめるようにすることなのです。
その実現に向けて、メーカーより先走って、様々な実験と、提案とを続けていきたいと思っております。
この私の、くそ長い駄文をここまで完読していただき、誠にありがとうございました。よほどの物好きですね?
SNS上では「長文辛い」、「ここまで来ると胡散臭い」という意見まで頂いきましたが、あんた、ここまで読んでるのって自分の意思じゃないの?と思います笑。辛くなる前に読むのやめられないの?笑
番外編:更に上を行く究極のクロノアーマー施工法
もう、ここまで読み続けてこられたということは、まだ突っ込みどころ探しておられる捻くれ者か、他の業者が、興味を持ってくださってる方ということでしょう。
最後に該当される方であれば、何千回クリスタルガード・クロノアーマーを施工しようと、腕時計にはプラス効果しかないことはもうお分かりですよね?一部の「汚い」好きな方か、批判するために読み進めた方以外には笑。
かといって、揮発して固まるような粗悪コーティング剤は、被膜厚保は稼げど、その施工は腕時計には大変危険です。よって、現在、クリスタルガードのメーカーと、他のパートナーと、クリスタルガード・クロノアーマーを自動で腕時計に施工するマシーンを研究開発中です。ここではそれを「ちら見せ」したいと思います!
マシーン完成後は、Maurice Lacroix Aikonに更に数千回の施工を施してみる他、それでも問題なければ皆様憧れの、Audemars Piguet Royal Oak Jumbo Extra Thin 15202STにも、「世界一美しいエクシン」とすべく、数千回のクリスタルガード・クロノアーマー施工を試みてみようと思っておりますので、乞うご期待です!
ご要望、ご質問お待ちしております
クリスタルガード・クロノアーマーに関する、あらゆるご要望、ご質問は、「クリスタルガード大使」として、メーカーを無視して私も受け付けております。InstagramではDMでなく、こちらの投稿のコメント欄へ。Twitterの場合はDMではなく随時公開@リプライにてどうぞ!
なお、この記事には皆様のフィードバックや疑問を通して、随時改善を施してまいります。写真も、大量にある中から最適なものが見つかる度に各章に追加いたします。そのたびに、更新内容をそれらSNSで告知いたします。
このページを、今後も最強の「クリスタルガード・クロノアーマー・バイブル」として育てていく所存です。
さて、あなたも私と一緒に、今日までよりも、明日から更にもっと腕時計を愛でましょう。
はじめまして。
こちらにコメントしてよいものかわからなかったのですがSNSをしていないもので、こちらにコメントさせていただきます。
金属アレルギーで、腕時計のコーティングを探していてこちらに辿り着きました。
購入を検討しているのですが、いまのところ完全には金属の溶出が抑えられないという意味なのでしょうか?
また、重ね塗りは溶出を抑える効果が高まりますか?
もしわかれば教えていただけましたら幸いです。
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重ね塗りで金属アレルギーの方の反応がおさまったという声を最近よく効きますが、自分が金属アレルギーではないので確認しようがないので、なんとも言えないところです。
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